生徒が英語(国語も)の問題を解いて、答え合わせをする際に取る行動は大まかに分けて次の通りです。
<家で答え合わせをする場合>
① 〇×をつけない(解いただけで何もしない)
② 〇×をつける
③ 〇×をつける、右や下に答えを写す
④ ○×をつける、答えは書かない、解き直す
⑤ ○×をつける、答えは書かない、理由を考える、解き直す
⑥ ○×をつける、答えは書かない、理由を考える、解き直す、理由が正しいか先生に確認する
中学生の多くは②や③の行動を取っています。
学力が伸びない子の典型といってもいいでしょう。
塾に通おうとこれでは学力は伸びないと思われます。
うちの生徒は④の行動を取れています。
ただし、この場合、ある程度まで伸びますが、伸び悩むのです。
理想的な行動は⑥だと考えています。
これまでも点数や偏差値が伸びる子は⑥の行動をとっていたと記憶しています。
<授業で答え合わせをする場合 ※解説付き>
① 〇×をつけない(解いただけで何もしない)
② 解答や解説を聞く、〇×を付ける
③ 解答や解説を聞く、〇×をつける、右や下に答えを写す
④ 解答や解説を聞く、全部メモをとる、○×をつける、右や下に答えを写す
⑤ 解答や解説を聞く、全部メモをとる、○×をつける、右や下に答えを写す(+家で解き直す)
⑥ 解答や解説を聞く、自分に不足している部分のメモをとる、○×をつける、右や下に答えを写す
⑦ 解答や解説を聞く、自分に不足している部分のメモをとる、○×をつける、右や下に答えを写す(+家で解き直す)
うちの中3生。
いつまでたっても③の状態から抜け出せません。
本日、動名詞という単元を復習しました。
「前置詞の後ろには名詞がきます。」
「動詞の意味の場合には、Ving(動名詞)というかたちをとります。」
「for write…×」
「for writing…〇」
ここまでのことを英作文を使って説明しました。
説明の一部抜粋です。
英文のかたちを成していませんが、ツッコまないでください。
これまでも何度も説明してきました。
ここまで説明し、生徒たちの手が動いているか確認しました。
誰の手も動いていなかった。
以下、その時に私が思ったことです。
「メモを取っている様子がないな~。」
「そうか、覚えていたけど、たまたま間違ったんだ。」
「ミスはだれにでもあるから仕方ないな。」
「いや、ちょっと待てよ…」
と思い、直後に同じような問題、つまり「前置詞 Ving」の英作文をもう一題書かせました。
なんということでしょう。
さきほど「for write」と書いた子たちが、「about go」と書いているではありませんか。
正しくは、「about going」です。
これが現実です。
先ほどの誤答はミスなどではなく、実力なのです。
そしてメモをとらないために、解説のたかが30秒後でさえ、同じ間違いをするのです。
ちなみに「aboutが前置詞である」「前置詞の後ろには名詞がくる」、この2点については答えられました。
もちろん他にも丸付け後にノートを読んだり、覚え直したりすることも必要です。
ただし、授業で答え合わせをする場合の理想的行動は⑦です。
④と⑤のように、全部メモをとるのはよくありません。
メモすべき内容は今の自分に欠けていることだけです。
そうでないと見直しをしたり、確認する場合に、時間が余計にかかってしまいます。
②と③は学力が伸びない子の典型であり、多くの中学生が取りがちな行動です。
家で丸付けをする場合には⑥。
授業で答え合わせをする場合には⑦。
明日から実行出来る子は、3月に笑顔になれる可能性がぐっと上がります。